30代独身IT派遣の資産形成

新参フリーランスの資産形成

投資・キャリアアップで資産形成し30代でのセミリタイアを目指します。

恋愛譚

ノスタルジック '00 こぼれ話

基本情報 実話を基にした小説風のなにか。一部、台詞などに脚色あり。 作中に登場する人名などの固有名詞はすべてフェイク。 タイトルの「'00」は2000年代(2000年〜2009年)を意味しており、2000年のことではない。 補足情報 以下の内容はネタバレを含む。 …

ノスタルジック '00 (15) 《告白》

今日の締めくくりにみんなで大観覧車に乗ろうということになった。 三枝さんの「相原くんとふたりで乗りたいな」という一言により、相原と三枝さん、ぼくと新野さんに分かれて乗ることになってしまった。 三枝さんのこの発言は、おそらく本心ではないと思っ…

ノスタルジック '00 (14) 《罰ゲーム》

「あたしが協力してあげる。ただし、一回だけね。もしそのチャンスを活かせなかったら、もう知らないよ」 三枝さんはそう言うと立ち上がった。 「そろそろ行こ。あんまりぐずぐずしてると相原くんたちに負けちゃうよ」 ぼくも立ち上がる。 彼女はいったい何…

ノスタルジック '00 (13) 《協力》

「2:2のチームに分かれて、ラビリンスの出口目指して競争するってのはどうだ。チーム分けは、他校同士の親睦を深めるために、おれと新野、榊と三枝にしよう」 有無を言わさずまくしたてる相原に一言言い返したい気持ちもあったが、相原の言っていることも…

ノスタルジック '00 (12) 《盾》

新野さんが指差す先には、楽しいはずの遊園地には似つかわしくないおどろおどろしい雰囲気の建物があった。お化け屋敷だ。 お化け屋敷は絶叫系が乗れないぼくにとって、それなりに楽しめる数少ないアトラクションのひとつだった。しかもこのお化け屋敷には小…

ノスタルジック '00 (11) 《別行動》

「気にならない、新野ちゃんの気持ち?」 三枝さんは不敵な笑みを浮かべながら言った。 おそらく彼女は他人の機微に人一倍敏感な性格なんだろう。他の人の気持ちを感じ取りやすいからこそ、場の空気を和ませることにも長けている。 実際、ぼくや相原のことな…

ノスタルジック '00 (10) 《不敵》

並んで歩くぼくと相原から少し離れたところを新野さんと三枝さんが歩いている。相原が前を歩く女子二人を見ながら僕にささやいてきた。 「新野ってさ、中学のときと比べて、なんか変わったよな」 「...変わったって、どんな風に?」 「うまく言えないけど、…

ノスタルジック '00 (9) 《不穏》

「...というわけで、ひとり誘ったよ」 新野さんを遊びに誘った日の夜、ぼくは相原にそのことを電話で伝えた。 相原からお互いの女友達を誘って4人で遊びに行こうという話を持ちかけられたときは、正直言ってめんどくさいことを頼まれたなと思った。 そもそも…

ノスタルジック '00 (8) 《葛藤》

梅雨がすっかりあけ、もうすぐ夏休みに入ろうかというある日、中学のときの友人から久しぶりに電話がかかってきた。 友人の相原は中学からの付き合いで、昔はよく遊んだ仲だった。 相原はぼくとは違い勉強も運動もできた。高校は偏差値の高いところへ進学し…

ノスタルジック '00 (7) 《羽化》

この前の選択授業が終わった後に彼女とした会話が頭から離れないでいた。 もし彼女が書いた感想がなんの変哲もない内容だったら、わざわざ呼び止めてまであんな質問をしてきただろうか。 ――ねえ、わたしの質問読んだ? どの感想にも彼女の名前は書いてなかっ…

ノスタルジック '00 (6) 《繭》

――せっかくかっこいいんだから、もっと前を見て発表したほうがいいと思う。 前の席の男子が勝手に持っていった何枚かのポストイット。その中の一枚にそう書かれていた。 ポストイットにはさきほどぼくが行った作文発表についての感想が書かれているはずだっ…

ノスタルジック '00 (5) 《妙》

週に一度の選択授業では、普段のクラスメイトとは違うメンツで授業を受ける。 ぼくの選択した選択授業には見知った顔がなく、またイチから人間関係を築かなければいけないのかと考えていた。 しかし、それは杞憂だった。 ぼくの席は窓際から数えて二列目、真…

ノスタルジック '00 (4) 《出会い、改め、再会》

初めての選択授業の日、隣の席の女の子からいきなり挨拶をされた。 そのことに驚いたぼくは、まともに挨拶を返すことができなかった。 それでも一応の反応はしたつもりだった。 二度目の選択授業の日、女の子は二度目の挨拶をぼくにしてくれた。このとき、最…

ノスタルジック '00 (3) 《勇気》

「おはよう」 初めて選択授業が行われる日、緊張に包まれていたぼくの耳に飛び込んできたのは、なんの変哲もない挨拶だった。 ぼくは声の主である窓際の席に座る女の子を認めるも、なんとなく気恥ずかしくなり目を背けてしまった。 かろうじて「あ、うん...…

ノスタルジック '00 (2) 《出会い》

家から一番近い高校に進学した。 もともと頭は良くなかったし、将来に明確なビジョンなど持っていなかったから、進めるところならどこでも良かった。 目立ちたくないから冒険や挑戦などせず、それゆえ刺激のない毎日を高校でも送るんだと信じ切っていた。 き…

ノスタルジック '00 (1) 《自信》

中学時代のぼくは、とにかく目立たない存在だった。 傍目から見て「話し掛けづらい」とか「何を考えてるかわからない」とか思われていただろうし、自分でもその自覚はあった。 できるだけ目立ちたくなかったから変化を恐れた。 それは「髪を切る」というだけ…

恋愛譚(5) -デート-

whitia.hatenablog.jp 前回、自動車学校で知り合った女の子と一緒に免許センターへ行ったところまで書きました。 道中、楽しくお喋りもできたし、沖縄旅行のお土産を渡すことも約束しました。ついでに、免許も取得できました。 400メートルトラックの第一コ…

恋愛譚(4) -免許センター②-

whitia.hatenablog.jp 自動車学校で知り合った女の子と一緒に免許センターへ行くことになりました。 ここまで順調にこれていることに、自分自身、少し意外な気持ちでした。 私の恋愛遍歴は決して多くありません。異性に話し掛け、連絡先を交換し、免許センタ…

恋愛譚(3) -免許センター①-

whitia.hatenablog.jp 前回、自動車学校で仲良くなった女の子と連絡先を交換しました。 自動車学校はあと数日で卒業だったので、連絡先を知らないとそれで終わりでした。しかし今は連絡先を交換しているので、卒業した後も連絡を取ることができます。 連絡先…

恋愛譚(2) -連絡先-

whitia.hatenablog.jp 東京から地元に戻ってきた私は、車の免許を取得するために自動車学校に通い始めました。 そこで出会った1人の女の子とときどき話すようになりました。彼女と話しているうちに、私は段々と彼女に惹かれていきました。 なんとか連絡先を…

恋愛譚(1) -出会い-

私の地元はかなりの田舎なので車が必須です。しかし、東京で就職した私は免許を持ってませんでした。どうせ東京に行くんだから、免許は必要ないだろうと思って取得してなかったんですね。 地元に戻ってきた以上、車の免許を取る必要があります。車の免許を取…