昔の写真

昔撮った写真のネガフィルムが実家に大量に残っているらしく、せっかくなのでデジタルデータに変換して送ってもらった。

生後数ヶ月の頃から小学校に上がるくらいまでの写真だけで2000枚近くあった。

生後数ヶ月の頃の写真を見ると肌がアトピーで随分荒れている。なぜか後頭部にだけ毛が生えていなく、ほとんど寝ている時の写真だし起きていてもなんだかぐったりとしていて元気がないように見える。

私は生まれてすぐに開腹手術をしたことがあり今でも手術痕がはっきりと残っている。

幼少の頃からいろいろな病気に悩まされてきた記憶があるが、生後数ヶ月はそれこそ生死に関わるほどの大病をいくつも抱えていたのかもしれない。

今では目立った健康上の悩みもなくいっぱしの社会人として独り立ちできていることに感謝しなければならない。

写真を見ていて思ったのは、昔の自分の姿よりも昔の家族の姿だったり親戚だったり実家や母校などの風景のほうが懐かしい気持ちになるということ。

それもそのはず、見ている時間は自分の姿よりも自分の周囲のほうが圧倒的に長いから。

かつて実家にあった家具や昔着ていた服を見ていると、確かにこの家具に囲まれて生活していたしこの服を着ていたという記憶が蘇ってくる。

わずかながら今は亡き祖父母といっしょに写っている写真もあった。どこかの道端で親戚たちと撮った写真もあった。

祖父母はすでに他界しているので、もう二度と一緒に写真を撮ることはできない。数少ないこの写真は大事に大事に保存しておく。

意外と家族四人が全員写っている写真が少なかった。

写真を撮るのはだいたい両親のどちらかなので父が写っている写真には母がいないし、母が写っている写真には父がいない。

うちの両親は誰かに撮ってもらうということはあまりしなかったんだろう。

これから私は自分の家族を持っていくことになる。

何気ない風景写真ほど思い出になったりするのでいろいろな写真を撮って残しておこう。

今はカメラやフィルムを買わなくても手元のスマホで簡単にいくらでも写真を撮ることができる。

家族の写真を撮るときは必ず全員が写っている写真も撮るようにしよう。

送ってもらった写真の中から写りの良いものをいくつかピックアップして印刷して額縁に入れて家に飾ろっと。