クッキー作り失敗

手作りクッキーは彼女が帰ってきてから一緒に食べた。

彼女は美味しいといいながら食べてくれたが、私は少し焦げているかなと思った。

材料が少しだけ残っていたので、今度は少しだけ焼成時間を短くして作ってみることにした。

材料を計ってビニール袋に入れ、手で揉みながら混ぜ合わせていく。十分混ぜ合わさったようなので一口大に取り出そうとしたときに気づく。

なんか以前と比べて生地がベチャベチャしている。

材料の分量を間違えたわけでもなく、そもそも水分が出る卵とかフルーツを使っているわけでもない。

まあ焼けば一緒だろうと思って気にせず生地を整形してクッキングシートを敷いた天板の上に乗せていく。

しかし生地がベチャベチャしているからかやたらとビニール袋にくっついて取りにくい。

ビニール袋の素材が悪かったのかもしれないけど、明らかに前回と違っていることに気づいていながらも何とかなるだろうと気にしなかった。

オーブンレンジにセットし焼成時間を37分にしてスタート。

少し洗い物などして時間を潰していた後にオーブンを覗いてみると、生地がドロドロに溶けていた。溶けて隣のやつと融合しているものもある。

やっぱり生地がベチャベチャなのがまずかったようだ。

そのまま様子を見ていたら27分くらいで生地の色がこんがりとしてきたのでストップ。蓋を開けて粗熱を取ることに。

見た目はクッキーというより薄いせんべいに近い。

粗熱が取れたので少し味見してみると、クッキーよりだいぶ脆いが味は美味しい。材料は変わらないからな。

焦げているわけでもないので食べられはしそうだが明らかに失敗だった。

調べてみると、どうやら手でこねているときに手の熱でバターが溶けすぎてしまい水分量が多くなってしまったようだった。

バターが溶けたくらいだったら冷蔵庫や冷凍庫で冷やせばよかったのだが、調べる手間を惜しんでそのまま突き進んでしまった。

私は人より体温が高い。パン作りのときは手で捏ねているだけで発酵が始まるくらい。

素直にヘラなどを使ってやればよかった。

クッキーは買ったほうが圧倒的にコスパがいいが、やっぱり自分で作ったクッキーは買ったものよりも数段美味しい気がする。

何より気持ちがこもっているので誰かに食べてもらうのならば作ったほうが気持ちが伝わる。

ホワイトデーにぶっつけ本番で作って運良く成功してよかった。