無茶な仕様変更を繰り返す原告側が逆転敗訴、これはいい判例結果

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これはいい判例結果ができた。

依頼する側は急な仕様変更を繰り返すにもかかわらず納期を伸ばそうともせず追加料金を払う気もない。ベンダーはどうしようもないので工数削減案を提案するもそれすら受け付けようとしない。

ここまでひどいのは稀ではあるとしても、こういった軋轢は日本中、いや世界中で毎日のように怒っていることだろう。

裁判結果は賠償命令、つまりお金で解決しているが、実際にはお金以上にシステム屋の体力的、精神的な疲弊は察するにあまりある。

おそらく日本IBMのエンジニア(実働は下請けだと思うけど)は来る日もくる日も残業続きの毎日だったろうな。

その上裁判で負けて賠償命令っていう結果にならなくて本当によかった。

記事の件は規模が規模だけに裁判沙汰にまでなっているが、世の中のプロダクトはこれよりもっと小規模なものばかりなので裁判するのも馬鹿らしいということがある。

しかしどうしても腹にすえかねるようなことがあったら、この判例を持ち出してみるのも一つの手だと思う。

でもこれ訴えた側は野村なんだよな。結果的に返り討ちにあったっていうオチだけど、本当なら日本IBMが訴えてもよかった。

判例が示す通り悪いのは野村の度重なる仕様変更なんだから、それを理由に訴えていてもおかしくなかった。

でもそんなことしちゃうと「あそこはすぐ裁判沙汰にする」という悪評が広まってしまうのでしたくてもできなかった。

エンジニアはもちろんのこと、システムを依頼する側もこの判例結果を頭に叩き込んでほしい。

無茶な依頼を繰り返すことが法律上悪いことなんだと判例が裏付けている。

訴えられたくないのなら誠実な依頼をすることだ。