親の寿命について考えた

ふと親の寿命について考えた。

母は60歳になったばかりでまだしばらくは大丈夫だと思われるが、父はすでに70歳を超えている。男性の平均寿命的にはもうあと10年以内に死んでもおかしくないということになる。

数年前に父と会ったときはまだ元気そうだった。身体機能の低下は年相応にあるようだが、それでも足腰も記憶もしっかりしていた。日中は読書をし、たまに徒歩で近所の喫茶店に行ったり、電車に乗って街の古本屋などに行っているようだった。最寄りの駅まで徒歩30分はあるので電車に乗るだけでも大変。

父からは頻繁にメールがくる。私の安否を気遣うものだったり、古本をネットで注文して欲しいという依頼だったり。

私から父にメールを送ることはほとんどないから向こうから心配して送ってきてくれるが、それが父の状態を知れることにもなっている。メールを送ってくるということは、倒れていたり記憶がなくなっていたりしていないだろうということ。

これがもしぱったりとメールが来なくなるようだったら、一大事が起こっている可能性があるので心配しなければならない。

考えたくはないがもしそうなってしまったら、このご時世ではあるが私は一目散に実家へ帰る。

地元の友達の中にはすでに父親が他界しているという人もいる。

友達の父親が亡くなったとき、私は東京にいてその友達とも会っていなかったので、それから数年してよく会うようになってから知らされた。

死因は癌とのことだった。祖父も癌だったとのことで、いわゆる癌家系なのだろう。そう考えると友達もゆくゆくは... と考えてしまう。考えたくないが。

友達とも今のうちによく会って話し後悔のないようにしておかなければいけないと思う。

友達は自分の父親が死んだとき、どういう気持ちだったのだろう。

もちろん悲しいに決まっているとは思う。それとも物心ついた頃から癌家系だということを知らされていて、無意識のうちに覚悟は固まっていたのだろうか。

友達から父親が亡くなっているということを知らされたとき、友達はあっけらかんとしていた。その時点で数年は経っていたから。

だけどやっぱり死んでしまってからしばらくはショックだったんだろうなと思う。自分を育ててくれた人がこの世から永遠にいなくなるんだから当たり前。

コロナ情勢下でもう2年くらい地元に帰れてない。会っておかなければいけない人たちと会えないことが辛い。