会社員であれば上司や同僚、後輩に囲まれて仕事をしているでしょう。
上司などは嫌なことや面倒なことを押し付けてくる目の上のたんこぶ的な存在ですが、ミスをしたときに責任を被ってくれたりときにはフォローしてくれる存在でもあります。
また同僚や後輩などは仕事で行き詰まったときに助け舟を出してくれたり、仕事の一部を手伝ってもらったりしてくれる有り難い存在です。よほど馬の合わない人物でなければ良好な関係は保っておくべきです。
私は基本的に何でも自分で調べて自分で解決するほうだとは思っていますが、仕事をしていると自分ひとりではどうしてもわからない問題というのが出てきます。
そんなときに軽い気持ちで人に聞いてみるとあっさりと解決してしまうことも多いのです。人には得手不得手がありますから、得意とする方面の人に聞く能力というのは社会人として求められる能力の1つだと思います。
しかし、私が4月からなるつもりのフリーランスにはこういった手助けをしてくれる仕事上の絶対的味方はいないと思ったほうがいいでしょう。
フリーランスは常に即戦力を求められているため、指示した仕事については当然すべてわかっているものと思われます。それにもかかわらず質問などしようものなら「使えない」という烙印を押されてしまいます。
フリーランスの周りにいるのは上司でも同僚でも後輩でもありません。すべてひっくるめてただのクライアントです。クライアントにはフリーランスが仕事上で行き詰まっていたとしてもフォローしたり手助けする義務はありません。
フリーランスにとってクライアントは頼れる存在ではないということです。
しかしすべてを自分ひとりの力でこなしていくのは大変なことです。フリーランスになっても頼れる存在を確保しておく必要があるのではないかと思いました。
先日から仕事で使用しているPCの移行作業を行っています。2020年にWindows 7のサポートが終了するのでWindows 10の配布が始まりました。
私は自分で開発も行っているので自分のPCに開発環境を構築しています。移行作業の何が大変かというと、開発環境の移行が物凄く大変なんです。
今回の移行作業は丸2日掛かりました。Windows 7では正常に動いているシステムを移行先のWindows 10で動かそうとするとわけのわからないエラーが続出するのです。
同僚に聞いたり後輩に調べさせたりしたものの解決しませんでした。
どうにもならなくなったので駄目もとで自社の開発メンバーに電話して聞いてみることにしました。
「…というエラーが出て困ってます、助けてください」
「まず、設定の確認をしてみようか」
僕なら原因特定のためにここの設定を確認するなどと言って、確認すべき開発環境の設定について教えてもらいました。
自分ひとりで確認していたときには見落としていた設定もありました。
コミュニケーション能力はあまり高くないがプログラミング能力はずば抜けているような人は予想以上にたくさんいます。
こうした各方面のプロフェッショナルと繋がっておくことはフリーランスを長く続けていくために大切なことだと思った出来事でした。