IT従事者の進むべき道(3) -IT派遣(低マージン)-

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一言でIT業界と言っても、様々な業務形態があります。

今現在、IT派遣として働いている私の採りうる選択肢として、以下の4つを考えています。

今回はIT派遣(低マージン)について私の考えを書きます。

そもそもIT派遣がどんなものか知りたい人は、私の過去の記事を見てください。IT派遣がいかに腐った業界であるかを説明した記事がいくつもあります。

何が一番問題なのかというと、IT技術者を派遣しているだけの会社が、IT技術者が稼いだお金の半分以上をも持っていくという業界を通した搾取構造です。

ひどいところになると60%以上のマージンを持っていく会社もあります。

私は、日本のIT技術が欧米中に比べ一歩も二歩も遅れている理由として、日本のIT派遣会社の多さが根底にあると思っています。プログラムのひとつも書けない人が、IT技術の恩恵で生活できているということですから。

例えば、保険のことを何も知らない保険の外交員が、保険業界で食べていくことができると思いますか?

彼・彼女らは保険会社の社員という位置づけですが、実際は個人事業主に近いと言われています。自分が売るべき商品の知識は自ら学び、それをお客にわかりやすく説明することで商品を買ってもらう。

自分が売った商品の分だけ自分の実入りが増えることになるので、必死に商品を理解し、セールスポイントを説明できるようにするでしょう。厳しい業界だと思います(業界自体は斜陽産業だと思いますが…)。

IT派遣も保険と同じく商品です。保険と違うのは、人間なので自ら商品説明を行えるという点です。

保険の商品が自ら「僕はこういう商品だよ!買うとこんないいことがあるよ!」と説明してくれるわけではありませんよね。

IT派遣は自らを「私は過去、こういったプロジェクトに参加し、こういったスキルを習得しています。御社にも同様の価値を与えることができます」と売り込むことができます。

できるだけでなく実際、スキルシートという経歴書をIT技術者が自ら作成し、スキルシートを元に派遣先との面談を行うのです。

派遣会社の担当者も面談にはついてはくるのですが、横で地蔵のように固まっているだけです。

保険の外交員が、商品説明が書いてある資料やパソコンの画面をお客に見せて、後はだんまりしている営業の方法などあると思いますか?あったとしても、誰も買わないでしょう、そんな商品。

それをやっているのがIT派遣会社なんです。そんな会社にお金を渡すくらいなら、道端にある本物の地蔵にいくらか渡したほうがまだマシです。

本来ならIT派遣会社にはびた一文払いたくないし、払うべきではないと思うのですが、IT派遣会社の中でも低マージンのところに転職できれば、今と同じ仕事をしているのに給料だけアップさせるということが可能です。

例えば、とあるIT派遣の単価(派遣先の企業から派遣会社へ支払われるお金)が80万円だとします。

マージン率の異なるA社(60%)とB社(20%)、それぞれの場合を考えてみましょう。

A社の場合、IT派遣の給料は80万円×(1-0.6)=32万円。

B社の場合、IT派遣の給料は80万円×(1-0.2)=64万円。

月給で32万円の差額なので、年収にすると384万円もの差が出ることになります(賞与は考慮外)。

差額の384万円はどこにいったのでしょうか?

A社の社員(非IT技術者)の給料をアップさせるために使われています。逆に考えると、派遣する側になるならば、マージン率の高い派遣会社に就職するほうが自分の実入りは増えるでしょうね。これを読んだ人にはそうなって欲しくはないですが。

私の転職先としての可能性を考えます。

いずれアーリー(セミ)リタイアすることを考慮すると、このままIT派遣として働き(低マージンに鞍替えすることはマスト)、さっさと資産形成をしてしまうというのはありです。

派遣先の企業は変わるかもしれませんが、どうせどこにいっても仕事内容は大して変わらないでしょう。

しかし、私の気持ちが納得してくれません。

私はIT派遣業界にほとほと呆れ返っているので、もうこれ以上、関わりたくないというのが本音です。

現時点では、選択肢としては残しておくけども、優先度は低いです。

(あまりにも感情が爆発してしまい、普段使わない赤太字を使ってしまった…)