自分の手間を惜しむために人を頼ってはならない。

母にLINEでワクチンを打ったか聞くとまだ予約すらしていないと。

以前ワクチンについて話したときは悩んでいるというかどちらかと言うと打ちたくないように見受けられた。

世間のワクチン接種が着々と進んでいく中で母はまだ予約すらしていないということは、やはりワクチン接種に対して及び腰なことが伺える。

しかし完全に反ワクチンというわけではなさそうで、感覚としては説得力のあるひと押しさえされば打ってくれるような感じだった。

母の性格をよく知っている私は、愚直にコロナウイルス感染とワクチン接種とのリスク対比を懇切丁寧に説明したところで母には理解されないことがわかっていたので、母の住む自治体でワクチン接種がいかに進んでおり、グズグズしていると10月になっても打てない可能性があることを暗に脅迫のような形で伝えた。

するとようやくワクチン接種するという言質を引き出した。

この期に及んで予約すらしていないことから予想するに、誰からも何も言われなければワクチン接種することはなkったと思われる。

ワクチン接種するということで一安心だったが、母から「近くて評判のいい病院の予約取って」とも言われた。

確かに予約が難しそうなら手伝うとは言ったが、それはWeb予約での場合だった。

調べるとWeb予約の枠は既に定員に達しているとのことで、既に機能していないようだった。

後は個別の病院に直接電話して予約するか専用コールセンターに電話するしかない。

自治体のページには予約可能な病院の一覧が載っているがそれをすべて伝えるのは骨が折れるし現実的じゃない。

母はスマホを持っているので、それを使って自分の住んでいる市のページを見ることはできるし、どう考えてもソッチのほうが手っ取り早い。

自分の目で確認し頭で理解したほうが変な齟齬も生まれない。

自治体のページに書いてあることを、そこに住んでいない私が調べて住んでいる当人に教えるのはなんか面倒な気がする。

スマホすら持っていなく自治体のページにアクセスする手段を持たない人なら代行することも意味はあるが、数秒の手間でできることを代行するのは単に甘やかしているだけかもしれない。

接種券に同封されている案内にもある程度書いてあるはずだろうし、それすら読んでないのかもしれない。

人を頼るのは自分には手に負えないことに留めておき、自分の手間を惜しむために人を頼ってはならない。