悲報?将来、終身雇用制度が無くなるかもね

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diamond.jp

トヨタ自動車豊田章男社長が「終身雇用を存続していくことは難しい」と発言したことが物議を醸しています。

氏いわく「終身雇用は企業側にメリットがない」と。それに対して一部からは反対の意見もあがっているようです。

 

個人的に意外だったのが、昨今の若者が終身雇用に憧れているという点。私の感覚からすると特に若い世代の中には実力主義とか雇用の流動性とかを支持する層が他の世代よりも多いと思っていました。

しかし実際には若者であれど終身雇用・年功序列による安定を求めていると。匿名掲示板では「旧態依然とした雇用制度が日本経済を衰退させた!」と語気荒く語っている人も現実世界ではどこかの会社に勤めていて出来ることならずっとそこで働き続けたいと考えているということなんですね。

日本人の大多数は終身雇用・年功序列に憧れているということですが、氏の発言により将来的に終身雇用制度は名実ともになくなっていく可能性が明らかになりました。

新卒で大企業に就職できた、これで定年まで安泰だ!という考えは時代遅れになっていくかもしれません。まあ大企業に就職できる時点で優秀なので、仮に終身雇用が保証されなくなっても問題なく生きていけると思いますが。

問題は中小企業でのほほんと生きている大多数の人たちです。

中小企業とはいえ日本には終身雇用制度があることだし、そうそう解雇はされないだろう。そういった考えで何も考えずに生きているとある日突然会社側から「君、成績悪いからクビ」と言われる日が来るかもしれません。いま正社員として働いているから将来にわたって大丈夫だという保証はどこにもありません。

大事なことはどこにいっても役に立つスキルを磨くことです。特定の企業に特化したスキルではなく、環境が変わっても戦える武器を持つこと。

 

私はIT業界にいるのでIT業界の話になってしまうのですが、IT技術者ならば普通に働いているだけでIT技術が自然と身についていきます。IT技術は企業に関係なく普遍的に使えるものなので仮に終身雇用制度がなくなったとしても問題ありません。

IT業界で働いているといえども、大企業で会議資料ばかり作っている名ばかりSEや非IT企業のIT部門にいる社内SEなんかは使えるIT技術を持っているとは言い難い。

大企業の社員は社内稟議にはかる資料作りや社内調整に奔走することが仕事で自らシステム開発することなどまずないでしょう。プログラミングはおろか基本設計書の作成から下請けに丸投げしているところがほとんどです。会議資料をいくら頑張って作ったところでIT技術は身につきません。

この先IT業界で生き残っていこうと思うのならば技術力を磨いていくことが必須です。IT技術は日進月歩なので参入するのに遅すぎるということはありません。

 

いま日本にはどことなく閉塞感が漂っていると感じる人が多いかもしれません。

私はいま日本社会が変革しようとしているその過渡期にあることが閉塞感の正体だと思っています。

この閉塞感を脱却したときに待っているのはユートピアディストピアか、どっちなんでしょうね…